活動報告 
企画部
 はじめに、「各都道府県市の状況」について報告します。
  「教育改革、学校改革の動向」ですが、各都道府県市において、中・長期計画が策定され、その実現のための教育改革の取り組みが積極的に行われています。その内容は、「学校評価制度の導入」、「入試制度の改変」、「少子化に伴う学校の再編・統廃合」、「学区制度の廃止」、「学科の改変」など、多岐に渡っています。日本サッカー協会と連携した中高一貫教育の検討(福島県)や小中高一貫教育に向けた研究に着手した(長崎県)旨も報告されるなど、生徒・保護者のニーズに応えた特色ある学校づくりが進んでいます。
  また、学校の再編・統廃合により事務職員定数の削減が行われ、勤務状況が厳しくなってきているとの報告が多数寄せられる中で、民間人校長の新たな配置や学校裁量予算制度の導入(茨城県)も報告されるなど、事務長の学校経営手腕がますます問われる状況になってきています。
  さらに、「電子県庁」構想による総務事務センターや学校事務のセンター化についても数県(秋田県、群馬県、東京都)で導入が予定され、指定管理者制度の導入(千葉県、東京都)もはじまるなど、事務の簡素・合理化が大きな課題となってきています。
  次に、「事務長会の研究・研修」に関する取り組みですが、授業料滞納対策に関する研究、県費外会計の適正化に関する研究も引き続き積極的に行われています。
  また、新たに学校の安全管理や法人税、事務職員の育成に関する研究・研修も実施されるなど、活発な活動が報告されています。
  次に、「事務長の処遇改善」の進捗状況ですが、厳しい財政状況の下で、各都道府県市において活動が継続されていますが、全体的には現状維持の状況です。その中で、管理職事務長の増加(宮城県、愛知県、宮崎県)や課長補佐級事務長の任用拡大(沖縄県)、事務長の職務(専決)権限の拡大(大阪府、鹿児島県)が一部の県から報告されていますが、管理職手当の10%削減(大分県:3年間)が実施されたという報告も1県からありました。
  また、人事交流につきましても、学校と教育委員会や知事部局等との交流が活発になり、学校事務の経験のない事務長が現場に配属され、新たな課題となりつつあることが報告されています。
  最後になりますが、企画部の活動状況の報告です。16年度から各地区・県市の「情報連絡担当者」を通じて、事務長会の研究・研修活動について情報を提供していただき、ホームページに掲載していますが、情報提供が少ない現状です。今後ともホームページの充実に向け、努力していきたいと考えておりますので、各県市のご協力をよろしくお願いします。
研究部
 本年度、全国事務事務長会研究部では、「学校事務センター化をめぐる諸問題」と「ペイオフ対策の現状と課題」という二つのテーマを取り上げて研究を進めてきた。
1 学校事務センター化をめぐる諸問題
  近年、総務事務センター化を含む学校事務センター化の動きが各県市で出始めていることに鑑み、研究部では、本年度このテーマの研究に着手した。具体的には、研究協議会においてパネルディスカッションを行い、各パネラーからの報告と質疑、討論を行うことによって、会員諸氏が共通理解を持てるように図った。なお当日の研究会概要については本誌11、12ページに掲載してあるので、ここでは省略させていただく。
2 ペイオフ対策の現状と課題
  本年4月からペイオフが全面解禁になり、金融機関が経営破綻した場合、普通預金及び定期預金の預金合計が1,000万円までしか保護されないことになった。このことは、学校にとっては、各種の学校徴収金(学年積立金、生徒会費、PTA会費など)の管理について早急に何らかの対応を迫られる問題になっている。そこで研究部では、各都道府県・指定都市事務長会を対象にアンケート調査を行い、ペイオフへの対応の状況を調べてみた。
  主な回答を見ると、「ペイオフ対策を検討しているか」という設問には、「検討している」39県市、「検討していない」14県市であった。また検討している県市にその検討内容を聞いたところ、「決済用預金に変更」という回答が28県市にのぼっていた。
「ペイオフ対策について県市での統一的な具体的方針があるか」という設問には、「ある」が14県市、「ない」が39県市であった。「統一的な具体的方針がない場合のペイオフ対策」については、「各学校独自で対策を講じている」が27県市、「特に対策を講じていない」が9県市、「その他」が3県市であった。
  ペイオフ対策について具体的に講じている対策」としては、多い順に「決済用預金に預け替えする」40県市、「預金額が一金融機関につき1,000万円以内になるように金融機関を分散」22県市、「安全性の高い金融機関を預金先に選ぶ」11県市、「修学旅行経費を保護者が直接旅行業者に支払う又は積み立てるようにする」7県市、「名寄せされた場合に1,000万円を超えないよう口座名義・規約等を整備する」5県市、「その他」4県市であった。規約の整備や預金口座名義についての詳細は『事務長の職務』に譲る。
  上記の設問にもあったが、学校徴収金の中で最も高額になる修学旅行積立金の徴収方法についても聞いてみたところ、「学校で毎月徴収している」25県市、「学校で一括徴収している」4県市、「保護者が旅行業者へ一括支払い」12県市、「保護者が旅行業者へ分割積立て」23県市であった。
  以上の詳細については、『事務長の職務』をご覧いただきたい。なお、回答に当たっては、各県市で統一的な基準がない場合は回答者の所属校などの例を挙げていただいたので必ずしも各県市全体の状況をそのまま反映したものではないことをお断りしておく。
調査部
第1全国基本調査の概要
1調査の目的
  全国基本調査は、本会の事業計画の柱の一つである「学校の管理運営並びに公立学校等の事務長の職務・職制に関する研究活動」の一環として、事務長の職務・職制・処遇等に関する全国の実態をできる限り正確に収集・把握してその資料を多面的に分析することにより、本会の目的達成実現を図るとともに、各都道府県市の抱える諸問題等の解決に向けて、基礎的・客観的な資料を継続して提供することにある。
2調査対象
  全国47都道府県立及び横浜・名古屋・京都・大阪・神戸・広島の6大市立の高等学校並びに盲・ろう・養護学校の事務長である。
3調査報告の内容
  「研究収録 事務長の職務」P160〜P182及び別冊「事務長の職務権限と処遇に関する県市別個表」に掲載されている。昨年度から新様式による回答集計用紙を使用し、データーベース(Excel)による調査各表の自動入力を図っているが、今回新様式に対するデーターの反映に一部不備がみられた。そのため、データーベースの精度のより一層の向上が来年度に向けての課題となっている。「事務長等の職務権限と処遇に関する県市別個表」については、昨年度に引き続き、ホームページ掲載やCD-ROM化について検討していく。
第2 本年度調査結果のまとめ
1本年度の調査報告の骨子
  全国平均の管理職手当支給人員率は5年連続70%台、かつ過去最大71,5%。(昨年度より0.3ポイント上昇)
手当支給人員3,209名で昨年度10名減。
全員支給27県市(50,9%)
課長級各付は、1,076名で昨年より9名減。
国俸給表基準は8級以上2,663名(58,5%)。
2学校総数の傾向
1.高等学校は3,806校で、この中には中高一貫校が41校含まれている。盲・ろう・養護学校は771校で、学校総数は4,577校となっている。新しいタイプの学校の設置に伴う新設、課程変更、廃止の動きが全日制、定時制間で顕著な動きを示している。
2.事務長総数は4,491名で、事務長兼務校は59校となっている。
3各付け・特別昇給の受給比率と事務長の高齢化
1.8級職相当人員は2,434名(53,5%)で、9級職は212名(4,7%)、10級職は17名(0.4%)であり、合計2,663名となっている。
2.51歳以上の事務長総数は3,884名で、17名増と依然高齢化傾向である。
4最近5年間の管理職手当支給人員率
1 管理職手当支給人員は3,209名(71.6%)となっている。
13年度 14年度 15年度 16年度 17年度
70.4% 70.2% 70.8% 71.2% 71.5%
平成17年10月
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